社会人4年目、26歳。
普段は名古屋で会社員として働きながら、休日は趣味に時間を費やすごく普通の日常を送っている。
そんな僕には、約2年前から密かに続けている趣味がある。
「レザークラフト」だ。
最初は本当に軽い気持ちだった。
「革製品って自分で作れたりするのかな?」という、ただの興味本位。
特別な知識があったわけでも、最初から器用に作れたわけでもない。
それでも、革を裁断して、一針ずつ糸を通して、時間をかけて形にしていく作業は、不思議と自分の性に合っていた。
「下手くそ」だったけれど、嬉しかった
初めて作った作品は、お世辞にも上手とは言えなかった。
仕上げの甘さも、縫い目の歪みも、作った自分が一番よく分かっていた。
それでも、出来上がったものを周りの人に見せた時、思っていた以上の反応が返ってきた。
「え、これ自分で作ったの?すごいじゃん!」
決して完璧ではない。けれど、自分なりに試行錯誤して、時間をかけて作ったものが誰かに評価される。
その瞬間、胸の奥がじんわりと熱くなるような、大きなやりがいを感じた。
ものづくりの楽しさに取り憑かれた僕は、それから夢中で革を縫い続けた。
作り始めて1年が経つ頃には、家族や友達から「こんなの作れる?」と頼まれるようになり、キーケースや小物を作ってはプレゼントするようになった。
「大切に使うね!」「本当に嬉しい!」
みんなが喜んでくれる顔を見るのが、何よりのご褒美だった。
押し殺していた「売ってみたい」という気持ち
作品が増え、身近な人たちに喜んでもらえるようになるにつれて、心の中に小さな欲芽生え始めた。
「自分が作ったものを、世の中の人に売ってみたい」
でも、その気持ちはすぐに自分で打ち消した。
「趣味でやってる素人の作品にお金を払ってくれる人なんて、いるわけがない」
「もし買ってくれても、満足してもらえなかったらどうしよう」
自分の作品に対する自信のなさと失敗への怖さから、「売ってみたい」という素直な感情に蓋をして、見ないフリを続けていた。
お世話になった前さんの一言
そんな自分の背中を、思いがけない出来事が押し込んでくれることになる。
先日のこと。趣味で続けている社会人サッカーで、いつも気さくに接してくれていた50代の「前さん」が、仕事の都合で名古屋を離れることになった。
個人的にとてもお世話になった大切な人だったから、どうしても感謝の気持ちを形にして伝えたかった。
そこで僕は、夜な夜な自分のデスクに向かい、心を込めて一つの「レザートレイ」を作った。
お別れ会の日、少し照れくささを感じながらそのトレイを手渡した。
今まで自分が革製品を作っていることなんて一度も話していなかったので、おっちゃんは目を見開いて驚いていた。
そして、トレイをじっくりと手に取り、心から嬉しそうな笑顔でこう言ってくれた。
「こんなに良いものを本当にありがとう。ずっと大事に使わせてもらうよ」
もう一度、あの感情に火がついた
その笑顔を見た瞬間、胸の中に閉じ込めていた感情が一気に溢れ出した。
「僕が作ったもので、誰かが笑顔になってくれる」
やっぱり、この感覚がたまらなく好きなんだ。
ただの自己満足で終わらせたくない。自分が作ったプロダクトを通して、もっとたくさんの人に喜びやワクワクを届けたい。
一度は押し殺していた「ブランドを作ってみたい」という想いが、激しい情熱となって再燃した瞬間だった。
26歳、ここから始まります
社会人4年目、26歳。
知識も実績もまだまだこれからだし、不安がないと言えば嘘になる。
でも、「誰かを喜ばせたい」というあの時の真っ直ぐな気持ちがあれば、きっと一歩を踏み出せるはずだ。
今日から少しずつ、自分が理想とするブランドの立ち上げに向けて動き出そうと思う。
このブログでは、ブランドができるまでの失敗や葛藤、モノづくりの裏側をそのまま残していきます。
いつか僕の作った革製品が、あなたの日常を少しだけ特別にできますように。
これからの挑戦を、温かく見守っていただけたら嬉しいです!
この記事の感想を送る